「本気で家計を変えたいあなたへ 書き込むお金のワークブック」 前野彩/内藤忍(著)

 

お金のことがよくわからず、何となく将来が不安なあなた。
本書でお金の知識を学べば、人生が変わります。

 

おすすめ

★★★★★★★☆☆☆

 

対象読者層

お金のことがよくわからない、お金が貯まらない、将来が不安な人。

 

要約と注目ポイント

お金のことがわからず、あなたもお金で悩んでいるのでは?

本気でお金に向き合い、お金の知識を身につければ、家計のムダも削れるし、将来の不安が解消できる。

本書の使い方は、まず基本的な知識を学ぶ。

そのあと記入シートに書き込むことで、自分の場合どうなるかが具体的にわかる。

そして行動し、家計を改善していく。

 

お金を貯める

お金を貯めるには、がんばらなくても続く「しくみ」をつくる。

①現在の家計を把握し、貯金の目標を設定する。

②お金が貯まらない原因と対策を考える。

③自分に合う、がんばらなくてもできる家計管理を実行する。

 

いつも節約を心がけるのではなく、支出が収入より小さくなる状態をつくります。

付属の記入シートを使う。

家族構成、収入、貯蓄、1年間の貯金額、ローン、子供の教育プラン、項目別の支出を記入。

万円単位、千円単位でざっと書き込む。現在のお金の使い方がわかる。

 

家計簿

家計簿は、ムダづかいせず使いたいことにお金を使えているか、管理するための道具。

家計簿を楽につけるポイントを解説。

 

家計簿は、お金の流れを見るためのもの。お金の動きがわかれば、何をすべきかわかります。

 

将来の支出にそなえる

いつ、いくらお金が必要なのか、はっきりさせて理解する。

そうすれば計画的に貯金をすることで不安はなくなるし、今の生活にお金を使って満足することもできる。

 

目的別の貯金

車の購入や旅行、教育資金、老後資金などは、目的別の積み立て貯金がおすすめ。

将来のライフイベントに向けて積み立て貯金をすれば、無理のないペースでできるし、モチベーションも上がる。

毎年の大きな額の特別支出用にも積み立てる。

 

将来の支出が具体的にわかれば、備えられます。未来の不安も減ります。

 

貯金の基本

貯金するには、「収入-貯蓄=支出」という先取り貯蓄が基本。

貯蓄分を先に取り、残ったお金を全部使う方がストレスフリー。

給料から貯蓄分を引き、口座引き落としの諸費用を残し、生活費は1か月に1回だけ口座から引き出す。

生活費の現金は、1週分ずつ分けると管理しやすい。

 

節約の方法

大きな固定費(住居費・保険料・通信費・教育費など)が、節約しやすく効果も大きい。

小さな節約はストレスのもとになりやすい。以下の順に節約する。

①1回で済む大きな固定費の見直し。

②使途不明金(いつの間にか使っているお金)のチェック。

③日々の節約。

 

大きな固定費を節約し、給料から天引きすれば、がっつり貯金できます。

 

テーマごとの解説

 

子育て・老後

子育てにかかるお金と、教育資金の準備方法。

老後にかかるお金と、その準備方法。

年金制度の説明。投資について。

 

保険

生命保険が必要な場合とは。

一生分の収入予定額と支出予定額。遺族年金の説明。生命保険を種類ごとに説明。

医療保険が必要な場合とは。

健康保険の説明。民間保険でカバーするか、貯蓄で備えるか。介護保険の説明。子供の保険の説明。

 

住宅購入

住宅を購入するときは。

自己資金の用意、無理なく返済できる金額、固定金利と変動金利、返済方法、繰り上げ返済と借り換え、死亡保険、などローンの説明。

賃貸との比較。

マンションと一戸建ての比較。

火災保険、地震保険、個人賠償責任保険、自転車保険、自動車保険の説明。

 

社会保険料と税金

パートの年収と、税金や社会保険料の説明。
(年収103万円で所得税課税、130万円で社会保険料負担、141万円で配偶者特別控除なし。)

社会保障制度の説明。

所得税など(源泉徴収票)の説明。

贈与と相続の説明。

 

教育費、老後資金、保険、住宅ローン、税金。重要テーマも、記入シートを使えばよくわかります。

 

書評

本書には記入シートがついているので、いろいろなお金の計算に使えます。

現在の家計収支を把握するシート、ライフイベント表、目的別積み立て貯金のシート、老後の生活のお金用シート、一生分の収支予定シート、遺族年金用のシート、などがあり、確かにわかりやすいです。

書き込むことで、現在の家計から一生のお金の問題まで、大まかなイメージを持つことができます。

本書はけっこう細かく、いろいろな項目のお金を管理している印象です。

目的別積み立て貯金の項目も、かっちりしてます。家族のライフイベントを将来まで書いて、いついくら必要か考え、お金の準備をすることも勧めています。

老後の費用や、自分が死んだ場合の家族の生活費なども、記入シートを使うことで簡単に計算できます。

しっかりお金の問題を想定できるので、毎月のお金の使い方や貯め方に、めどが立てられそうです。ここから自分に合った、がんばらない「しくみ」に仕上げるのが良いかと思います。

本書の特長である記入シートは、自分のお金の理解と改善にすぐ役立ちそうです。

また、社会保障制度や民間の保険の解説など、基本事項の解説もよくまとまっています。解説を読むことで、制度や金融商品を学べます。

記入シートだけでなく、図表やグラフも多いので、視覚的にも理解しやすくなっています。

私は投資や貯金については相当勉強したので、その部分は流して読みましたが、生命保険や医療保険、介護保険などはあまり関心がなかったので、学ぶことが多かったです。
(書評2015/11/12)

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