「スタバではグランデを買え!価格と生活の経済学」の続編です。身近なところから経済が学べる本です。
おすすめ
★★★★★☆☆☆☆☆
対象読者層
経済やビジネスに関心のある人。
気楽に読みながら勉強になる系の本かと思います。
一般人向けですから、わかりやすさ重視で書かれています。
要約と注目ポイント
以下の内容を具体的に説明しています。
同じ商品なら同じ価格という一物一価が原則だが、現実には取引コストがあるため価格差が生じる。
大量に生産する工業製品は、生産量が多くなるほどコストが下がる。
企業の戦略としては、各消費者が支払える金額に応じ、各商品の価格設定をして利益を最大化する。
経営上、料金設定のときに重要となるのは稼働率である。
価格差は、裁定取引によって縮小する。
オークションの仕組みや囚人のジレンマの説明。それをふまえて、企業や製品が競合する場合の価格の決まり方について考える。
経済やビジネスにおいて、値段がとても重要であることがわかります。さりげなく商品についている価格の裏には、深い意味がありました。
書評
要点だけ見ると素っ気無いですが、具体例をあげながら解説しているので、ふーむなるほどと読めます。著者の考察(主張)が、すべて正しいかはわかりませんが、経済学的な論理の組み立て方は勉強になりました。
京セラの稲盛会長の言葉に「値決めは経営である」というものがありますが、価格をどのような考え方で決定するかは、極めて重要なんだなと感じました。
(書評2013/04/15)