「実務家のためのオプション取引入門」 佐藤茂(著)

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素人がオプション取引を理解するのは難しい。これは否めない事実と思われます。優秀な現役オプショントレーダーが、一般投資家も対象に含めて書いた、かなり貴重な解説書です。

おすすめ

★★★★★★★☆☆☆

 

対象読者層

オプション取引を勉強したい人。
難易度は中級者向けレベル。
高校数学程度の知識はあることが望ましい。

 

要約と注目ポイント

オプションとは何か。

単利、複利、無リスク金利について。

現在価値と割引率について。

プットコールパリティの解説(金利と配当なしの場合、一般形、アメリカン型の場合)。

オプション価格の決定要因(行使価格、原資産価格、満期までの期間、ボラティリティ、配当、金利)の解説。

どのようにオプション価格は計算されるか。
(ワンステップ二項分布モデル、マルチステップ二項分布モデル、ブラックショールズモデル、モンテカルロシミュレーション。)

ボラティリティの解説。
(ヒストリカルボラティリティ、インプライドボラティリティ、ボラティリティスマイル、タームストラクチャ、ボラティリティサーフィス。)

オプションを組み合わせた投資戦略をスプレッドと言う。
(ストラドル、ストラングル、コールスプレッド、プットスプレッド、バタフライ、バイライト、マリードプット、リスクリバーサル、コンボ、リバーサルコンバージョン、ボックス、カレンダースプレッド、ジェリーロール。)

オプションの価値の変化を表す指標をグリークと言う。
(デルタ、ガンマ、セータ、ベガなど。)

コールとプットの等価性の解説。

オプションの裁定取引の解説。

アメリカン型オプションの早期行使の解説。配当スプレッドと金利スプレッド。

オプショントレーダーの考え方。

VIXの解説。

本書の内容がすべて理解でき、使いこなせるようになったら、オプション取引の勉強はひと通り済んだ感じです。できたらですが。

 

書評

著者の執筆動機のひとつが、満足できるオプションの入門書がほとんどないことでした。

確かに私がオプションの勉強を始めたいと思って本屋に行っても、あまり適当な本がありません。胡散臭い儲かると称するトレード手法の類か、学術的な数理モデルの教科書がほとんどです。

本書はオプションの理論の正しい理解、そして実際の取引で利益を求めるにはどうすべきかという、重要なふたつの要素を扱います。

現役のオプショントレーダーが、理論と実践を同時に解説してくれる、とてもありがたい本です。

350ページを超える厚い本で、数式もそれなりに出てきます。

コールとは買う権利です、のようなところから1章はスタートするので、これは読みこなせるのでは?読み終わるときには、オプションが理解できているのでは?

と思うのですが、2章から普通に難しくなります。

ファイナンスの常識と高校レベルの数学知識がないと、解説文を読むのもきついかと思われます。著者はすごく丁寧に説明しているのですが。

オプションを理解して使いこなせると、とても幅広いトレードができるようです。

市場の動きに対して、かなり意表を突く方向から参加して、利益を狙ったりもできます。理解できるようになりたいものです。

しかし、まえがきに書かれていますが、証券会社や銀行のトレーダーでも、オプション知識に誤解がある人がいるそうです。

本当に難しいです。これで入門書ですか?という感じです。私も途中から、何が何やらわからなくなりました。

オプションの口座を開設して、本書を読み返しつつ、仮想のつもり取引を行って勉強したいと思います。
(書評2015/01/18)

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