「武器としての書く技術」 イケダハヤト(著)

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どうやってネットで人を引きつける文章を書くか。自分の売りをいかにして目立たせるか。その手法を教える1冊です。

おすすめ

★★★★★☆☆☆☆☆

 

対象読者層

インターネットの世界で、注目される文章を書きたい人。文章を書くことで、自分の可能性を少しでも広げたい人。

 

要約

これからの時代は、ウェブで通用する文章を書く技術が求められる。ウェブ時代では、文章を読んでくれる人を集めなくてはならない。人に読んでもらうためには、スピード感、コピー力、引きつけておく力、リピートさせる力、が必要だ。

・とにかく書いてみよう。会社外、所属の外の世界に自分の存在を知ってもらおう。

 

残念な文章とは

何が言いたいのかわからない。抽象的すぎる。結論が最後。
対策:何を伝えたいか考え、構成を工夫する。

読みにくい。一文が長い。語尾が同じ。
対策:一文を短く、話すように書く。

つまらない。私的すぎる。
対策:読者の役に立つことを書く。自分の持つニッチなテーマを掘り起こす。

・~と思う、~な気がする、などのあいまいで弱めの表現。批判を避ける八方美人な文章。
対策:本音を断定的に書く。そうしなければ伝わらないし、心を動かせない。

 

文章を強くするには

客観的に自分の文章を添削せよ。見出しや太字で読みやすく。

読者の思考を意識せよ。想定される読者の疑問や不信感も文章に取り込む。

タイトルを工夫せよ。数字を入れる、役に立つことを示す、簡潔にする。

注目を集める用語を混ぜる。コンプレックスを刺激するもの、他人におすすめしているもの、権威が背景にあるもの、ツッコミどころのあるもの。

ひとつの記事には、ひとつのテーマだけ。

読みやすさ。句読点の位置を考え、リズムのある文章に。改行も多めに。難しい言葉や表現は避ける。ひらがな、カタカナ、漢字をバランスよく。

ネットでウケる文脈を意識せよ。話題性、時事性、B級感、テレビ、芸能人、エロ、美人、他人の不幸など。

・偉人の名言やことわざを引用する。

 

文章を量産するには

完璧をめざさない。下書きはためず、どんどん発表する。

・ひとつの記事を15分で書くことが理想。

毎日書く。トレーニングあるのみ。アウトプットを続ける。

自分が本当に好きなことを書く。好きなことならネタ切れしない。

・記事にできることはないか、常に意識する。世の中は簡単には割り切れないと感じ、思考を続ける態度を保つこと。

・稼げるまでがんばる。稼げるところまでいけば、モチベーションを維持できる。

・批判をうまくのりこえる。

 

文章で稼ぐには

とにかく記事を書いてPVを増やす。ブログは記事を蓄積するストック型のビジネスだ。まとめ記事を書くのも効果的。

・話題のニュースに独自の観点を付け加える。

・インフルエンサーを狙う。他のブログにも積極的に絡む。

・検索エンジンを意識する。アクセスを解析してどのように読まれているか分析し、読まれる文章を検討する。他の有名ブログを参考にする。

・ブログで稼ぐ方法は、Google Adsense、アフィリエイト、自社広告枠、有料メルマガなど。ブログが有名になれば、執筆依頼やコンサル、講演もありうる。今後はタイアップ記事や電子書籍なども広がるのではないか。

・効率的なブログ運営の注意点。ブログタイトルやドメイン、ブログサービスについて。

 

書評

イケダ氏のブログや文章に対しては、批判も多いようです。しかし本書で指摘する、人を引きつける文章や他人に役立つ文章を書くポイントは、かなり納得できます。
ネット上を漂う読者に対しては、一瞬で内容を理解させ、さらに最後まで読ませる技術が必要です。
私も読みにくく、わかりにくい構成の記事は避ける傾向があります。ページを開いた瞬間に内容がおおよそ理解でき、読んでもサクサク頭に入るような、そんなブログを書きたいものです。
(書評2013/9/15)

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