著者は、アブダビ投資庁で日本株式運用部長を経験されています。オイルマネーを操ったファンドマネージャーが教える、日本株投資法です。
おすすめ
★★★★★★☆☆☆☆
対象読者層
株式投資を始めたばかり、あるいは今から始めるつもりの人。
別に経験者が読んでもよい。
要約と注目ポイント
相場に勝つには、最低限の必要な予備知識だけ持てばいい。
「業績のいい株は上がる」は、株式投資の公理だ。「業績がいい」とは何か、いつから市場が好業績を評価するかの2点が重要だ。これらを認識できるよう、数値化できるルールを用いる。
相場に勝つ!株の公式「買い」
相場に勝てる、買いの公式を9つ解説する。
買いの公式1
数年来高値(過去2年以上の期間のうち直近の高値)を更新した時点で買う。
買いの公式2
保ち合い期間が長く、値動きが緩やかであった後、新高値を更新した場合、下げ幅を6割以上戻した後に新高値を更新した場合などは、成功の確率が高い。
買いの公式3
経常利益が、過去5~10年に年平均7%以上成長し、減益がほとんどなく安定している銘柄を選ぶ。
買いの公式4
直近1~2年の経常利益の伸び率(前年同期比)が20%以上である。
買いの公式5
直近2~3四半期の売上の伸び率(前年同期比)が10%以上である。
などなど‥‥
相場に勝つ!株の公式「売り」
相場に勝てる、売りの公式を4つ解説する。
買いと売りでは考え方が違う。売りたい株価は設定しない。下げのスピードは速い。売るときは飛び降りる。
売りの公式1
テクニカル分析の売りサインで売る。
売りの公式2
直近の利益(前年同月比)が20%未満のときは売り。
などなど‥‥
書評
これらのルールに従って取引はしていないので、成功率はよくわかりません。(著者は成功したパフォーマンスを示しています。)ただ、テクニカルのようでいて、実質はかなりファンダメンタルズ重視なので、参考にできそうだと感じました。
私は過去10年程度の業績推移は確認してきました。四半期の決算発表で、株価が大きく動くのは確かなので、長期の業績に加え、直近の業績も売買の検討事項として、試してみようと思います。
(書評2013/07/13)
